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家庭教育フォーラム

Q.

「愛」と「好き」ってどう違うんですか?

2016/1/1

私は今お付き合いをしている人がいます。この人と結婚したいという思いもあるのですが、どうも決心することができません。

相手に好意をもっていることは間違いないのですが、それだけではだめなのでしょうか?

よく結婚式では「一生愛することを誓いますか」と言われますが、愛と好きってちがうものなのでしょうか?

 

A.

相手を幸福にするのが「愛」、「好き」は自分を中心とした感情です。

回答者


宇田川 理恵【この回答者の他の記事】

家庭教育フォーラム相談員

結婚生活という人生の本番をよりよく過ごすためには、まず「愛」とは何かについて正しく知っておく必要があります。

統一原理では、「愛とは他のために与えること」と定義しています。それは何かしらの見返りや成果を得るための投資などではなく、ただ「惜しみなく」与え、また「与えて忘れる」、完全に「利他的」な思いや行為のことです。

この「愛」と似ているようで本質的に違うのが、「好き」という感情です。「好き」は「私」が基準になっています。「私」が好きか嫌いか、満足しているか否か、そこに心のベクトルが向いているのです。相手を「好き」になる動機は、自分自身の喜びであり満足のためなのです。

しかし、「愛」は違います。「愛」が基準としているのは「相手」の喜びであり、幸せなのです。そもそも、愛には損害がありません。なぜなら、与えれば与えるほど、自らが満たされ豊かになるからです。また、愛には犠牲も存在しません。なぜなら、たとえ自らを犠牲にしたとしても、相手のために生きること自体が喜びであるからです。

聖書の言葉に「愛は寛容であり、愛は情深い。……自分の利益を求めない」(コリントⅠ13・4-5)とあります。もし、あなたが誰かを愛したことを後悔するようなことがあれば、それは「愛」などではなく、単なる「好き」という感情であり、相手のためではなく、自分自身に動機があったということになります。

幸せな結婚生活を送るためには、この「愛」と「好き」の違いをよく理解し、相手を「好き」という段階を早く卒業して、「愛する」段階に行かなければなりません。「好き」の段階で、いつまでも自分にベクトルを向け続け、それを「愛」だと思っていると、その「愛」はやがて利己的なものへと変質していくでしょう。

そして相手にその「愛」に対する代価を要求するようになり、それが得られないと不満や嫉妬心を覚え、自分と相手を拘束するようになるのです。